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特集|出張パーティーの食空間テーブルスタイリング~ナチュラルモダンなテーブルを作るコツ~【FSPJ × partycreation】

編集部トレンド • 2025/05/20 • Written by: partycreation編集部

こんにちは、partycreation編集部です。(https://party-creation.com/

食空間のコンサルティングやスタイリング、スクール事業を手掛けていらっしゃる「食空間プロジェクト(FSPJ)」様とコラボレーションした特別企画。

今月は、出張パーティーの食空間テーブルスタイリングをテーマに、空間全体を調和させるためのナチュラルモダンなテーブルコーディネートのコツをお届けします。

 
 

FSPJ × partycreation presents.
「プロから学ぶテーブルコーディネート特集」

出張パーティーの食空間テーブルスタイリング
~ナチュラルモダンなテーブルを作るコツ~


 

 

◆  はじめに

コロナ禍にあった様々な制限が緩和されていき、最近では街やお店に多くの人が集まり、以前のような活気が見られるようになりました。イベントやパーティーシーンにおいても、小規模から大人数まで、様々なイベントの機会が増えてきています。

今回は、店舗や特設会場などで食事を伴うイベントを開催した際の「出張パーティーの空間演出」にフォーカスした、テーブルスタイリングアイデアをお届けします。

この記事はこんな人におすすめです
・新製品の発表会等で、メディアやプレス向けに食事を振る舞う予定の企業
・ブランドの特別イベントで、招待客(VIP顧客、インフルエンサー、バイヤー等)に向けて食事を振る舞う予定の企業
・出張パーティーを企画・運営する企業やフリーランスの方




◆ 会場のイメージが一番変わるアイテムとは

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パーティーの印象は、実はゲストがテーブルに近づく“その前”に決まってしまうことを
ご存じですか?ゲストは会場に入った瞬間、数秒で空間全体の印象を受け取ります。その中で、テーブル上の料理や小物が目に入る前に影響を与えるのは、「面積の大きなアイテム」たちです。

たとえば、テーブルクロスやランナー、壁の装飾などがこれにあたります。特に出張パーティーでは、既存の空間に制限があるため、テーブル背面の「背景」の工夫が空間演出のカギになります。また、コンセプトに合った背景を作り上げるとテーブル食空間全体の雰囲気がまとまります。壁に紙を貼ったり、布を掛けたりしてコンセプトカラーを演出するのも印象に残りますね。

今回はフレームを使って整えてみましょう。ここで意識するのは、広い会場のなかで、フレームを入れた時に、カッチリとフレーム内に装飾を納めると、そこだけ浮いたように違和感が出てしまうということです。敢えてグリーンや布、さらには足元の大きなキャンドルスタンドなどで、テーブルで使うアイテムと繋がりをもたせて空間全体を演出するのがポイントです。

ポイント:アイテム選びのコツは・・・
  • ゲストの第一印象を良くするためには、面積の大きいものを意識してまとめる
  • 食空間コーディネートのなかで、テーブルの背景は、印象を大きく左右する
  • 背景フレームの枠内でキッチリ納めるのでなく、遊びをもたせてバランスを取る

 

◆ ビュッフェテーブルを作る基本レイアウト

出張パーティーで多く採用されるビュッフェスタイル。効率よく、そして美しく料理を提供するためには「ゾーニング」が重要です。

① ゾーニングの考え方
料理の配置方法には主に二種類あります。一つは「シングルサービス」です。一方向から料理を取る配置のことを指します。二つ目は「デュプリケートサービス」です。両方向から同時に取れる配置です。

今回は奥行き90㎝のテーブルを想定し、シングルサービスのテーブルセッティングをご紹介します。人の手が届く範囲(テーブル縁から60㎝)を「フードゾーン」、奥の30㎝を「ディスプレイゾーン」として区切ることで、見た目の美しさと衛生面を両立させます。

0120② ランナーやブリッジで視線を引く
ビュッフェの主役は料理ですが、ランナーやブリッジを使うことで空間にリズムを与えることができます。

フラットな素材のランナーをブリッジランナーとしてテーブルの短手方向にかける場合は色でメリハリが生まれます。今トレンドのふんわりとした動きのあるランナーの場合はディスプレイゾーンのみに配置し、ゲストの動線に配慮するのがポイントです。

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③ 目線の高さを意識して装飾する
立ったままテーブルを見るとゲストの視線は約150㎝ほどの高さに集中します。その位置にグリーンや花を飾ることで、印象的なフォーカルポイント(ある空間に入ったときに最初に視線が向かう場所、焦点となる場所)を作ることができます。

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ポイント:レイアウトのコツは・・・
  • テーブルの端から60㎝がフード、奥がディスプレイとゾーニングし、で取りやすさと衛生面に配慮する
  • ビュッフェはランナーやブリッジが効果的。ブリッジのように手前にもかける場合にはフラットなものを、ディスプレイ側にはエアリーなランナー等で場所によってアイテムや素材感を使い分ける
  • 立った状態でテーブルを見るため、フラワーなどの装飾は目線の150㎝位にフォーカルポイントをおく

 

 

◆ 映えるナチュラルモダンのテーブルコーディネートのコツ

「ナチュラルモダン」スタイルは、装飾を最小限にしつつ洗練された印象を与えるのが特徴です。少ないアイテムで魅せる分、色や形の使い方に工夫が求められます。

① 色数を絞り、素材で魅せる
今回のコーディネートでは、ベージュ・ブラウン・グリーンに黒をアクセントに加えた、落ち着いた色味で統一しました。色のトーンを揃えるとアイテム同士が調和しやすくなります。

例えば脚の色や素材に注目してみましょう。今回は左側に配置したヘキサゴンのスタンドの脚が黒いアイアンで目を惹くため、右側にも黒のケーキスタンドをのせ、左右で黒のバランスをとりました。その二か所の黒がアクセントとなり、空間を引き締めています。

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② 高さのあるスタンドを活用
ビュッフェでは高低差を出すことで立体感を演出できます。スタンドや足のあるワインクーラーなどで高さを出していきましょう。高さを意識した時、スタンドが全て同じ高さになると、単調に見えてしまいます。目安として3:2:1の高さを意識すると空間に動きが出ます。また、スタンドの足元部分は、グリーンやクロスで演出を加えると、より洗練された印象になります。

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③ 三角形の構図で安定感と動きを演出
全体を俯瞰して見たときに、三角形が見えるように意識すると美しい構図になります。

中央に高さのある花器を配置し、フォーカルポイントにウッドフレームなどで視線の流れを誘導し、大きな三角形の中に小さな三角形を重ねてリズムを作ります。

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④時短で設営するポイント
会場に入ってからパーティー開始まで、設営時間は短く、時間勝負となります。そのため、フォーカルポイントとなる大きな植物のアレンジは現地でないと難しいものですが、それと同じ花材のミニアレンジやパーティーのコンセプトであるアイテムなどは、当日の設営時に料理とのバランスを取りながら置くだけで済むように事前に作成しておくと時短となります。

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⑤ペーパーアイテムを使ってオリジナリティで差をつける
オリジナリティを出すのにペーパーアイテムを活用しましょう。比較的簡単に準備出来るのもメリットです。例えば、フレームにイベントタイトルや会社名などを入れて高さを出すと効果的です。ナプキンホルダーや料理のピックにもロゴを入れるとパーティー全体に統一感がでます。

また、ビュッフェの各メニューカードは、ゲストに料理名をアピールできるだけでなく、カードスタンドに立てる事により、高さを出したり、カードの色をコンセプトの色で作る事により、色の配分量を調節してまとめる役にも立ちます。
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ポイント:ナチュラルモダンを演出するコツは・・・
  • 色数を絞り、素材感で洗練された印象に
  • 左右のバランスを取るためにスタンドの脚の素材や色の配置を意識する
  • 三角形の構図で空間にリズムと安定感を
  • 事前準備可能なミニアレンジやディスプレイアイテムで設営時短
  • ペーパーアイテムでオリジナリティを演出

 

◆ さいごに

出張パーティーは会場の制限があるからこそ、小さな工夫やアイテムの選び方が全体の印象を大きく左右します。華美すぎず、けれども印象深い「ナチュラルモダン」の空間は、年齢やスタイルを問わず多くのゲストに心地よさを届けてくれるスタイルです。限られた時間の中でも、事前の準備やアイデア次第で、記憶に残るパーティー空間はつくれます。今回のコツをぜひ、次回のご自身のパーティーに取り入れてみてくださいね。

 

 

◆ 今回のコーディネートで使用したレンタルアイテム

コーディネートで使用したアイテムは、こちらのページでレンタル可能です。
https://party-creation.com/gallery/106

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最後までお読みいただき有難うございました。
次回の記事もお楽しみに!



■特集協力


食空間プロジェクト(FSPJ) https://www.fspj.jp

東京・銀座を拠点とする、食空間コンサルティング・スタイリングディスプレイ・ メディア協力等を行う、食空間専門のプロデュース会社。
様々な業界・企業や商業施設における食空間企画・演出を手掛ける他、一般向けには「FSPJテーブルコーディネートスクール」を運営している。



■コーディネート・執筆担当

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杉崎裕美|Yumi Sugizaki
食空間プロジェクト(FSPJ)認定講師・コーディネーター

 自宅にてテーブルコーディネート&おもてなし料理の教室を主宰。パーティーがより華やかに彩るテーブルコーディネート&デコレーションを得意としています。料理講師やフードコーディネートの業務に携わっているため、フードがより映えるテーブルコーディネートを心掛けています。近年は映画やドラマのフードスタイリングも担当。

長年企業に勤めてきた経験から、企業様へのイベント装飾などもコンセプトを活かして行います。家庭向けでは、日常の忙しさの中でも気軽に効率良く食空間を彩るコツを、レッスン致します。



▼前回までの特集記事は、こちらでご覧いただけます。

FSPJ×PCR特集バナー

 

partycreation編集部

パーティーアイテムのレンタルサイトpartycreationを運営しています。 皆様にパーティーの情報やトレンドアイテムの情報、最先端の対談取材記事などをお届けしていきます!

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